あなたの家の基礎工事、今どの段階?工程を知らないと欠陥住宅のリスク増大

「いよいよ、我が家の基礎工事が始まった!」その喜びと期待の一方で、心の中に小さな不安が芽生えてはいないでしょうか。「現場では一体何が行われているんだろう」「職人さんたちの邪魔になるから、頻繁に顔を出すのも気が引ける…」。


ほとんどの施主にとって、家づくりは一生に一度の経験です。基礎工事の工程について詳しい知識がないのは当然のこと。だからこそ、現場監督から「工事は順調に進んでいますよ」と報告を受けると、それを信じるしかありません。


しかし、その「知識がない」という状況こそが、実は家づくりにおける最大のリスクになり得ます。万が一、手抜き工事や施工ミスがあったとしても、それを見抜くことができないからです。「自分の目で見て、納得できる家づくりがしたい」。そう願うすべての方にとって、工事の工程を正しく理解することは、業者との信頼関係を築き、大切な住まいの品質を守るための最強の武器になるのです。




■ これが全体像!着工から完成まで、基礎工事「8つの全工程」

まずは、基礎工事がどのような流れで進んでいくのか、全体像を掴みましょう。一般的な木造住宅のベタ基礎の場合、工事は大きく8つの工程に分かれます。天候にもよりますが、全体の期間はおおよそ1ヶ月程度が目安です。



①地盤調査・遣り方(やりかた)

全ての土台となる地盤の強度を調査した後、建物の正確な位置を敷地にマーキングする「遣り方」という作業から始まります。



②根切り(ねぎり)・砕石転圧(さいせきてんあつ)

遣り方に沿って、基礎を設置する部分の土を掘削(根切り)し、底面に砕石を敷き詰めて機械で固く締め固めます(転圧)。



③防湿シート・捨てコンクリート

地面からの湿気が上がってくるのを防ぐための防湿シートを敷き、その上に「捨てコンクリート」と呼ばれる薄いコンクリートを流します。これは、後の作業の精度を上げるための重要な下準備です。



④配筋(はいきん)工事

基礎の骨格となる鉄筋を、設計図通りに網目状に組んでいく工程。基礎の強度を決定づける最も重要な工程の一つです。



⑤型枠(かたわく)工事

組まれた鉄筋の外周に、コンクリートを流し込むための枠(型枠)を設置します。



⑥コンクリート打設(だせつ)

型枠の中に、生コンクリートをポンプ車などを使って一気に流し込みます。



⑦養生(ようじょう)

流し込んだコンクリートが、設計通りの強度になるまで固まるのを待つ期間です。季節によりますが、夏場で3日以上、冬場で5日以上は必要です。



⑧型枠解体・完成

コンクリートが十分に固まったら型枠を外し、清掃や整地を行って基礎工事の完成です。




■ 家の寿命はここで決まる!プロが最重要視する「配筋」と「打設」の裏側

8つの工程の中でも、家の強度や寿命に直接影響を与えるため、プロが特に神経を使う工程が「配筋」と「打設」です。施主としても、この2つの工程だけは特に注意して見ると良いでしょう。



・「配筋」で見るべきは鉄筋と地面の”隙間”

配筋工事では、鉄筋が設計図通りの太さや間隔で組まれているかが重要ですが、それと同じくらい大切なのが「かぶり厚さ」です。これは、鉄筋からコンクリート表面までの最短距離のことで、建築基準法で定められています。この隙間が十分にないと、鉄筋が錆びやすくなり、基礎の耐久性が著しく低下します。地面に直接鉄筋が触れているような箇所は、絶対にあってはならないのです。



・「打設」は流し込んだ”後”が本番

コンクリート打設は、ただ流し込めば終わりではありません。内部に気泡が残らないよう、バイブレーターという振動機を使って隅々までコンクリートを充填させる作業が不可欠です。この作業を怠ると「ジャンカ」と呼ばれる欠陥ができ、そこから水が浸入する原因になります。また、打設後の「養生」も非常に重要です。特に夏場は、コンクリートが急激に乾燥してひび割れるのを防ぐため、水をまいて湿潤状態を保つなどの処置が求められます。こうした細やかな配慮が、基礎の品質を大きく左右します。




■ これが手抜きのサイン。絶対に見逃してはいけない3つの危険な工程


ほとんどの業者は誠実に仕事をしていますが、残念ながら、見えなくなる部分で手を抜く業者が存在するのも事実です。施主として、最低限これだけは注意してほしい危険な手抜きのサインを3つの工程に絞ってご紹介します。



・②根切り・砕石転圧での「転圧不足」

基礎の下に敷く砕石を固める「転圧」は、地味ですが非常に重要な工程です。この作業が不十分だと、建物の重みで地面が沈む「不同沈下」の原因となります。現場で見るべきポイントは、転圧機(ランマーやプレート)を使って、念入りに何度も締め固めているかです。職人が数回往復させただけで作業を終えていたら、注意が必要かもしれません。



・④配筋工事での「図面と違う鉄筋ピッチ」

鉄筋の間隔(ピッチ)は、構造計算に基づいて厳密に設計されています。しかし、手間を省くために、図面よりも間隔を広げて鉄筋を組むという手抜きが行われることがあります。メジャーを持参して、何箇所かランダムに鉄筋の間隔を測ってみるのも有効なチェックです。「設計では15cm間隔のはずが、20cm近く空いている」といった箇所があれば、明確な施工不良です。



・⑥コンクリート打設での「雨天時の強行」

「多少の雨なら大丈夫」と言って、雨天時にコンクリート打設を強行する業者は危険です。雨水がコンクリートに混入すると、強度が大幅に低下するリスクがあります。また、打設後に雨が降ってきた際に、ブルーシートなどで適切な養生をしない業者も信頼できません。工期を優先するあまり、品質を軽視する姿勢の表れと言えるでしょう。




■ 最高の自己防衛は、全ての工程を安心して任せられる業者を選ぶこと


ここまで施主ができるチェックポイントをお伝えしてきましたが、全ての工程を四六時中、完璧に監視し続けるのは現実的ではありません。では、どうすれば良いのでしょうか。


その究極の答えは、そもそも手抜き工事の心配がなく、全ての工程を安心して任せられる品質管理体制の整った業者を選ぶことです。そのような優良業者には、必ず以下のような共通点があります。



① 全工程を自社の責任で管理する「自社一貫施工」

下請け業者に工事を丸投げせず、遣り方から最後の完成まで、全ての工程を自社の職人と監督が責任を持って管理しているか。自社一貫施工の体制は、品質に対する責任感の証です。工程間の連携もスムーズで、天候の急変といったイレギュラーな事態にも的確に対応できます。



② 豊富な経験値がもたらす「対応力」

「創業50年以上」といった実績は、単なる歴史の長さではありません。それは、数えきれないほどの現場を経験し、あらゆるトラブルを乗り越えてきた「経験値」の証明です。その土地の特性や気候を熟知し、設計図通りに進めるだけでなく、現場で起こる予期せぬ事態にも最適な判断を下せる対応力があります。



③ 施主との丁寧なコミュニケーション

「今はこの工程です」「次はこのような作業をします」と、工事の進捗を写真付きで報告してくれるなど、施主が不安にならないよう丁寧にコミュニケーションを取ってくれるか。これは、施主の立場に立つ「お客様第一主義」の姿勢の表れです。


そして、これら全ての工程の品質を揺るぎないものにする大前提が、着工前に行う「地盤調査」です。どんなに完璧な基礎を作っても、その下の地盤が弱ければ意味がありません。必要であれば地盤改良工事を行うこと。この見えない部分への投資こそが、家の本当の安全性を保証することを忘れてはいけません。

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■ まとめ:工程を知ることで、不安は「納得」と「安心」に変わる


今回は、基礎工事の全工程と、施主として知っておくべき品質のチェックポイントについて解説しました。


この記事を通じてお伝えしたかったのは、「基礎工事の工程を正しく理解することは、業者との無用な不信感をなくし、健全な信頼関係を築きながら、我が家の品質を守るための第一歩である」ということです。


もう「工事は順調です」という言葉を、ただ信じる必要はありません。工程を知ったあなたは、業者と対等な立場でコミュニケーションを取り、納得しながら家づくりを進めることができます。


そのために、ぜひ明日から実践していただきたいアクションがあります。それは、「業者から工程表をもらい、この記事を片手に『この工程の時には、何に注意すれば良いですか?』と質問してみる」ことです。その質問に真摯に答えてくれる業者であれば、きっとあなたの家づくりは成功するでしょう。


もし、ご自身の家の工事について少しでも不安な点や、これから依頼する業者選びで迷っていることがあれば、いつでも専門家にご相談ください。あなたの不安を「安心」に変えるお手伝いをいたします。

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